Q1お葬式の費用は、いったいいくらかかるのですか?
全国平均 188.9万円 平成24年日本消費者協会データ
http://www.anshinna-sougisya.com/sougihiyou/hiyou_31.html
◆ 葬儀費用ってどのくらい?
◆ 葬儀費用のしくみ
○ 葬儀費用の内訳
葬儀の総費用といわれても、金額についてまったく想像できない方が多いのではないでしょうか?非日常的であるがゆえに分かりにくく、不透明という印象をお持ちの方も少なくありません。早速、葬儀に関わる費用の仕組みをみていきましょう。
お葬式の総費用は、「葬儀費用」「実費費用」「宗教者お礼」
と大きく3つに分けることが出来ます。
●消費者と葬儀社の「葬儀費用」についての認識違いに注意せよ!!
消費者にとっての「葬儀費用」と、葬儀社の指す「葬儀費用」には認識の違いがあります。消費者にとっての「葬儀費用」は家計から出て行く「お葬式の総費用」にあたり、葬儀社にとっての「葬儀費用」は、葬儀社の利益になる部分=(葬儀費用の一部分)にしか過ぎないのです。
○ 内訳その1 「 葬儀費用 」
ここで言う葬儀費用とは、直接葬儀社の利益になるものをいいます。
葬儀社の経営方針によって、「価格設定」が大幅に異なる部分です。
● 主なもの
■落とし穴!? その1. 広告チラシの「葬儀一式〇〇万円」という表現
このような葬儀社の広告を、ビラチラシやインターネットのホームページ上で目にすることがあります。これこそが、広告の落とし穴です。
これには注意が必要です。葬儀社によって「葬儀一式」(「葬儀基本セット」という表示をしている所もあります)と個々に指す部分が異なるということを理解しておいてください。
例えば・・・)葬儀一式●●万円ですが・・・
この金額で、葬儀すべての費用が賄える訳ではありません。
何が必要で、何が含まれているのか、また何が足りないのかを確認することが必要です。
例えば・・・)A葬儀社とB葬儀社。金額は同じ一式●●万円ですが・・・
虎の巻
葬儀社が広告している「一式」「基本セット」には何が入っているのかということを必ず確認してください。また、個々の葬儀社が提示する金額が同じだと思っていても、内容が異なることが多々あります。
9割は「葬儀一式」「葬儀基本セット」では費用が納まらず、「別途費用(実費費用)」がかかってきます。見積に「実費費用」が含まれているかどうか、きちんと確認し注意しましょう。 ※実費費用については後述します。
■落とし穴!? その2. 広告チラシの会員価格「●●%割引します!」
葬儀社の顧客囲い込み手段の一つとして、会員制度というものがあります。葬儀社から、「会員になると●●%割引します」と言われることがとても多いです。確かに、会員になれば、万が一の時には安心ですし、費用も安くなるならお得な感じがします。
しかし、ここでよく考えていただきたい事は、「過度な割引率」をうたっていることなのです。
例えば・・・)「今、会員になると100万円の祭壇を50%割引します・・・!?」
そもそも、100万円の祭壇が会員になったからといっていきなり50万円になるのはおかしいと思いませんか?「それでは、一体原価はいくら?」と聞きたくなります。葬儀社によって葬儀費用の価格というものは異なり、いわば、その葬儀社の言い値が葬儀費用の実態なのです。ですから、この会員価格表示についても、消費者へお得感を出して集客を目的としているのです。
会員制度にも入会金が必要なところもあれば無料のところもあり、様々です。
万が一の状況により、その葬儀社に依頼できないときもあるため、事前に多額の入金を要する会員制度は十分考慮する必要があるでしょう。
○ 内訳その2 「 実費費用 」
葬儀社が専門業者へ依頼をしているものをいいます。
● 主なもの
葬儀社は、それぞれの専門業者へお葬式にかかわる業務を委託しています。たとえば、故人を搬送する車=搬送業者、通夜のときの料理=料理屋、参列してくださった方への粗供養品等=返礼品屋と、各専門業者へ依頼をしています。「実費費用」というのは、葬儀社の利益ということではなく、葬儀社を介して実際には葬儀社と提携をしている各専門業者へ支払われる費用となります。
※実費費用を葬儀社が立て替えておいて、後日葬儀費用と合わせて精算する仕組みがほとんどです。(喪家が実費の料金を別途支払う場合もあります。)
■落とし穴!? その3. 見積書の総額
(見積に「実費費用」が記載されているかどうか)
葬儀社は、自分の利益になる「葬儀費用」しか見積りを出さないケースがあります。これは「実費費用」の多くが場合によって変動する費用なので事前に見積りにくいということもありますが、葬儀社によっては、この部分を入れないことで、消費者に割安感を与えて受注に結びつけようとしているからです。
悪い見積例)・・・添付資料1.
大まかな金額しか提示しておらず、備考欄に「別途請求されます。」と記載し、実費費用に関するものが全部省かれています。この「実費費用」は斎場費、火葬料、搬送費、お料理、返礼品など意外と項目も多いので、この部分を抜いて見積りをとってしまうと、精算の時に驚くような金額を目にすることになります。
慌てているときに、この見積書を見て、備考欄まで目が行き届くものか不安になります。
良い見積例)・・・添付資料2.
本当に良心的な葬儀社であれば、「実費費用」もきちんと見積書に記載して提示してくれます。
何も言わずに「葬儀費用」「実費費用」を含めた見積りを提出してくれる葬儀社は良心的です。
○ 内訳その3 「 宗教者へのお礼 」
宗教者を呼んだ場合、お礼を包むのが一般的です。
●主なもの
こちらの宗教者のお礼とは、「葬儀費用」や「実費費用」とは少し異なります。宗教色を無くした無宗教葬をご希望の方は、宗教者へのお礼は必要ありませんが、僧侶や神職、牧師、神父などを呼んだ場合は、「お礼」が必要になります。
【仏 式】 お布施について
● お布施とは?
現在では仏事全般の謝礼としてお渡しする金品の意味に使われていますが、本来は「施して喜び、施した自分と、施しを受けた人と、施した物と、この三つをともに忘れるのが最上の施しである」の言葉のように、純真な物質的、精神的な恵みを意味しています。お布施には仏籍にあるものが世の中の人たちに与える精神的な施し<法施>、金銭などの財物を施す<財施>、社会の中で行う親切や愛情などの<無施>の三つがあるといわれています。
仏式では、宗教者へ納めるお布施には、次の2種類があります。
① 読経をしていただいた事に対するお礼
② 戒名を授けていただくにあたってのお礼
① は、読経する場面の数によって、納める金額も異なります。
〇枕経 (ご遺体を安置して唱えていただく読経)
〇通夜 (通夜式の読経)
〇葬儀 (葬儀の読経)
〇釜前 (火葬場で炉に入る前の読経)
〇還骨勤行 (宗派により名称が異なります)
〇初七日 (本来は亡くなってから七日目の法要です)
※地域・宗派によって読経の場面が変わります。
●戒名とは?
死者に贈られる名前という意味ではなく、本来は戒律を守り仏弟子となった証としてつけるものです。
※ 現代風に言えば、あの世での名前といったところでしょうか。(本来の意味は上記のとおりです。)現世では役所が戸籍の管理をしてくれますが、あの世では戒名をつけたご寺院が先祖代々の管理をしてくれますので、納骨先をよく考えた上で戒名をいただくのが良いでしょう。
※ 最近では、戒名をつけずに「俗名」で葬儀をされる方がいます。しかし、仏教の教えの中では、戒名を授かってはじめてあの世に旅立つという考え方があるので、菩提寺がある方ですと戒名を授けていただかないと納骨できない場合があります。
★ 戒名の謂(いわ)れ
戒名は戒律を守り仏道修行に入った出家者だけに贈られるものでした。そのため一般の人には厳しすぎて、なかなかいただけるものではなかったようです。しかし、今日では儀式を受け、一定の講習に参加した人に授けられるようになっています。なお浄土真宗では戒律がありませんので、戒名といわず法名といいます。また、日蓮宗では法号と言います。
● 宗派によって異なる戒名という呼び名
戒名・・・天台宗・真言宗・浄土宗・禅宗など
法名・・・浄土真宗(親鸞聖人は「何一つとして戒を守れない凡夫だから弥陀の誓願によってのみ救われる」との教義を打ち立てた為、浄土真宗には戒名はない。仏弟子になるには「おかみそり」を受け、法名をいただく)
法号・・・日蓮宗(法華信者は霊山浄土に生まれるとされるため)
● 戒名の構成
「院殿号・院号」「道号」「戒名」「位号」の順に構成されていますが、今日ではまとめて戒名といいます。
・戒名に上下の差は無
戒名には二文字、四文字、六文字などがあり、各宗派の習慣により異なります。また、宗派・宗門によって特定の文字を使用したり、加える場合もあります。
それにともなって、戒名には上下や優劣があるかのように思われがちですが、それは大変な誤解です。
正式な戒名は生前の俗名や経典にちなんで二文字で表されます。これはどのような身分の人でも、仏の世界は平等であることを表しています。院号や位号は仏の尊称であり、生前に寺院や社会に対する貢献度によって区別されます。
●戒名の中で使われている文字が意味するもの
・院号・院伝号とは
生前に一寺を建立するほど寺院に尽くした人か、それに値するほど社会に貢献した人につけられます。決してお布施を多く納めたからといってつけられるものではありません。
・道号とは
戒名の上につけられるもう一種類の名。人柄や趣味などにちなんで付けられます。
・位号とは
戒名の下につけられ、年齢や性別、信仰心の厚さ、お寺や社会に対する貢献度などによっていくつか決められています。
代表的な位号
居士・大姉
成人以上の男女で、人格・徳に優れ、信仰心が厚く、仏教の外護者として寺院社会に貢献する人に授けられる称号。
院殿号などには大居士・清大姉の称号が用いられる。
禅定門・禅定尼
成人以上の男女で、参禅に精霊し、著しい宗教的境涯に到着した人に付けられる称号で、居士・大姉の次ぐ格式がある。
信士・信女
成人以上の男女で、仏教徒であればすべての人が授かる称号。上に清の字を加えて、清信士・清信女と呼ぶ場合や善士・善女と呼ぶ場合もある。
童子・童女
数え年で16歳以下の男女に用いられる。現在で言えば小・中学生の男女の年頃になる。うえに善の字を加えて善童子・善童女と呼ぶ場合もある。いずれも院号・道号は付けない。
幼子・幼女
2,3歳から小学生に上がる前までの男女に用いられる。
いずれも院号・道号はつけない。
孩子・孩女
歩き始めて2,3歳までの乳幼児に用いられる。
いずれも院号・道号はつけない。
嬰子・嬰女
1歳までの乳幼児・水子に用いられる。性別の判らない水子は嬰児を用いる。いずれも院号・道号は付けない。また、水子には「水子」の文字は用いないほうがよいとされている。
仏式の場合、お布施を包みます。お布施には、お坊さんに読経してもらうことに対してお包みする場合と、戒名(法名・法号)を授けてもらったことに対してお包みする場合の2種類があります。
1万円位)を用意してください。」といわれるこ
ともあるようです。